人の肉体は脆弱なので、生身のまま防御しようとしても気休めにしかならない。なのでこれは園児たちを守ろうとした行為ではなく、「恐怖のために、身がすくんでしまった」状態と捉えるべきである。

肉食動物に襲われた草食動物の内、比較的小柄な体型な種は集団で固まって一目散に逃げる。それは仲間の体に囲まれていれば襲われる可能性が少なくなるためで、肉食動物の餌食になるのは決まって群れから離れてしまった個体である。
水牛などの角がある草食動物は円陣を組み、頭を下げて角で対抗できる防御態勢を取る。

人間にはこれら草食動物のように本能としての防御態勢は身についてないが、円陣を組んで敵に対抗しようとする場面はよくある。ただ少数の場合には円陣を組むことはできないので、手足を大きく広げて獣と子供との間に立ち正面を向くのが効果的で、逆に身を縮めて固まってしまえば「襲われるのをただ待つ」だけになってしまう。

火災や地震に襲われた獣はその場から離れようと力を尽くす。なので人間も安全な場所を見極めてその方向に移動すべきでなのであるが、身を縮めて下を向いてしまえば「周りの状況が把握できず」、破滅の時は今か今かと待つだけにしかならない。

なのでこの保母・保父の行為はおばかそのものなのだが、それが分からず賞賛するのでは、世の中には同様なおばかが少なくないということになる。

緊急地震速報が鳴り響くその時、とっさの保育士さんの行動に胸打たれる